2009年12月4日金曜日

みんなで会津へ・・











日記と言うのは「日々を記す」から日記なのに・・
随分、久しぶり。
サボっている間に、今年も終わりがすぐそこまで。

毎年、この季節になると、生産者の方々や
近しい関係者の皆様と楽しく過す忘年会を行うのだが
今年は、形を変えて、バスを借りて会津へ研修。


なぜ会津?
会津・昭和村には、スターネットを支えて下さる
小林政一さんという素晴らしい仲間がいる。


小林さんは、昭和村で奥様と「美女峠」という民宿を
営まれている馬場の大切な友人。10年来のお付き合い。
ご自身で出版社を設立、本の出版を通じ
会津地方の歴史や古くから伝わる暮らしの知恵を紹介。
麻を育てる免許も取得し、麻栽培も。
苧麻(ちょま)と呼ばれる植物の繊維から作るからむし織をはじめ、
農閑期に作られるカゴ等の手仕事、
古民家の移築や保存などを通じて暮らし方の継承、
地元の農業や産業、昭和村、奥会津地方の
活性の為にご尽力されている。


スターネットRECODEの建物は会津から移築したものだが
その際にも、小林さんが中心となって下さった。
キッチンで使っている小豆や雑穀、きのこも小林さんから。
ストアに並ぶ、マタタビのかごや赤蘇のバックなども
小林さんが周辺の農家の方々との間に入って生産し、
毎年届けてくれる。



みんなで小林さんのところへ伺うのは今回が初めて。
山崎農園の山崎さんご夫妻、ひのき山農場の高田さん、
そして小麦粉やお米などをお届けくださっている上野長一さんにも
参加して頂き、益子の生産者の皆さんを小林さんを皆さんへもご紹介。
楽しい親睦会・忘年会となった。


毎年の積雪量1,5mを超す奥会津地方には険しい冬を越すため、
この地方ならではの知恵、学ぶべきことが多くある。
豊富な山の幸、きのこや山菜、お野菜などを
寒い冬に備え大事に保存。そんな方法を教えてもらう。
しかも、小林さんの奥様は料理名人。

味噌とじゃがいもとで作るモチモチした味噌団子。
きのこの卵とじ。きのこの白和え。とりごぼう蕎麦。
そして、ししたけごはんと
煮干の出汁が効いた具がたっぷりの大根汁。
沢庵と白菜のおつけもの。
時間をかけて仕込み、作ってくださった心温まる美味しいお食事。


「手を加えず、出来る限り、素材の味を大事にする」
という言葉が、スターネットでも心がけ実践していることと同じで
とても心に響いた。


美味しいお料理と、小林さんご夫妻の素敵な笑顔をいっぱい頂いて
名残惜しくも昭和村を後にする。


帰路途中には、下郷町へまわり、
国重要伝統的建造物群保存地区にも選ばれている大内宿へ。


大内は江戸初期の栃木・日光と会津若松を結ぶ
下野街道の宿場として栄えた。
今もその姿を残す、大内宿の魅力は、
なんといっても街道約500mの沿道両側に数十件立ち並ぶ
大きな茅葺の草屋根民家。
あいにくの雨だったが、それはそれで風情があって、
静かで、冬の大内宿にはぴったりだった。

大内宿の名物、「高遠そば」をいただく。
高遠そばは、長野高遠出身の会津藩主によって伝わった蕎麦。
箸の代わりにネギ一本で食べる独特な蕎麦。
ネギで蕎麦をたぐり、蕎麦を食べながら、ネギをかじる。
これがなかなか難しい。でも美味しい。

ここでの必見は、古く立派で、素朴な街道の佇まいも、もちろん。
それ以上に、観て感じて欲しいものがある。
てきぱきと、そして、さりげない気配り。
素晴らしいおもてなしをしてくれる三澤屋従業員のみなさんの接客。
見習おう・・といつも気持ち新たにする。今回もまた。

帰りのバスも、皆楽しく。
最後は佐藤初女さんの映像を観ながら益子へ。


大事な事は、丁寧に暮らすこと。
日々、無理なく、出来る事を丁寧に。
結果、それが、温かなおもてなしになる。
そんなことを感じながら、益子に到着。


出来る事を、丁寧に・・・
そうだな、それしかないな・・
今、できること・・
・・今日は何をしようかな・・・
すぐには思いあたらず。
とりあえず、目の前の、沢山のりんご。
・・・ジャムにしよう。

部屋中に大好きなシナモンの薫り。
この冬、このジャムを食べるとき、
会津での楽しい時間を思い出す。
温かな時間。優しい味。
みんなの笑顔。

2009年10月30日金曜日

いよいよ陶器市・・


お久しぶりの日記。
変わらずの、サボり虫。反省。

今月は、盛りだくさんの1ヶ月だった。
いろんな方と、いろんなお話。
展覧会も多く、作家さんとも、
とても有意義な時間を過させて頂いた。


そう、あっというまに、時は過ぎる。
今年も6分の5が終わろうとしている。
・・・目の前には11月。
11月。秋。秋といえば。
そう、今年残りの一番大きなイベント。
明日から、秋の陶器市が始まる。


作家さん、職人さんが
続々と、商品を届けてくださっている。
このときを目指し、頑張って作ってくれた
素敵な物がいっぱい到着。
益子、笠間、足尾、浅草、横浜、鴨川、
八王子、常滑・・・ラオス、パリ・・・
とても身近な仲間はもちろん、
遠くだけれども、仲間の手により
一つ一つ丁寧に作られた物ばかり。


そして、明日の陶器市初日、
ARK2階では郡司庸久さんの展覧会も。
今日は展示作品の搬入日。
徹夜で荷造り、届けてくれた器がずらりと並んだ。
今までとはまたひと味もふた味も違う、
郡司さんの新たな世界。
素晴らしい。本当に、素晴らしい。
素敵な、嬉しい、ため息がでる。



この連休、とても気持ちの良い秋晴れが続くようです。
どこへ出かけようかな~という方は、益子に是非。
益子へ、陶器市へ出かけようかな~と思ってらっしゃる方は
是非、STARNETへも。



皆様にお会いできます事。
我々はもちろん、
このために届けてくれた作り手の仲間も共に。
みんなで、お待ちしております。

今回の写真は著作権、乱用?
撮影が間に合わず、馬場が撮影した秋の益子の森・・
紅くて美しい森の木々。
今がその時。

2009年10月6日火曜日

素晴らしい終焉・・・







長かったような短かったような
短かったような長かったような
素晴らしい2週間。

昨日、ヒジサイも大盛況に、無事に、
閉幕した。


今朝。
終焉を飾る千秋楽のステージで
素晴らしい唄と、感動を与えてくださった
朝崎先生が、お電話をくださった。

第一声が
「今日は雨ですね~、昨日も雨になりましたね~。
あの日、あの時だけお天道様がまんまるお月さんを。
素晴らしかったですね~。感謝ですね~」と。

宇宙、私たちの足元の土、地球。
全部がつながっていて、
それを感じながら
いつも唄を唄わせてもらうのだけれど
あの美しいまんまるお月様の下。
土舞台に足をつけ、唄った感動が
抑えきれないくらいにあふれてきて、
やっと、今日なら話せると思って、
その感動を伝えたくて、
どうしてもお話がしたくなったのと
わざわざ、お電話をくださったのだ。


観ていた私たちだけが、感動したのではなく
唄ってくれたステージの上の、
朝崎先生もそんなにまでも
感動してくださっていたなんて。
本当に嬉しかった。
益子の皆さんに、益子の空気に、
益子の夜空に、感謝して唄っていたの、と。
それだけで、
神様に、感謝した。


あんなにすごいパワーをくれる舞台は
生まれて初めてだったともおっしゃられた。
いろんな益子の土を用い地層を表現した土舞台。
挟土さんはじめ、作って下さった皆さんの愛情を
感じたのは、もちろん。
舞台に用いた益子の様々な場所の
土そのものが持つ力。
益子のいろんな人たちの生きた証や、
思いや願いが詰った舞台で、パワーをもらった。
益子の町に、益子の皆さんにも力をもらって
本当に感動したことを
そして、その舞台に立たせてくださった、
そんな機会をくださったお礼が言いたくてね。
どうしてもお話したかったの、と。

朝崎先生の優しく温かい温かい
ゆっくりゆっくりお話くださる一言一言に
泣けてきた。
泣けてきたとき・・
ちょうどこのステージを
このヒジサイの企て人、おとうさんが戻ったので
電話をバトンタッチ。


朝崎先生と話すうれしそうな、おとうさんの笑顔。
無事に終わってよかったですね。
お疲れ様でした。

2009年9月19日土曜日

いよいよ。







いよいよ、ヒジサイがはじまる。
街がにぎわう。みんな笑顔。
仲間も集う。仲間も笑顔。

開幕前日のお休みの朝。
街へでかける。
益子町のみんなが、
設営、最後の準備に追われているが
みんなの笑顔があふれ
街も活気に満ちている。


みんなが、楽しんでいる。
すばらしい。
氏子が喜び、楽しむことは、
きっと益子の氏神様も喜ぶはず。

明日は、新月。
小さな月がまん丸になる頃、
益子のみんなが、
きっと、益々いい笑顔で
土の祭りを、楽しんでいるのだろうな。
楽しみましょう。
わたしも。あなたも。


2009年9月6日日曜日

サボり虫の後半スタート


毎年の9月はじめの夏休みが終わると
さぁ今年もあと半分と、
気持ち新たに後半戦がスタート。


このところの日記はひどいサボリ虫。
気忙しい、慌しい・・・
そんな事で、ごまかすべからず。

この言葉は
「心が亡くなっている」
「心が荒れている」と書く。
そんな事では駄目じゃないかと、深く反省。


後半戦初日の昨夜。
すばらしい満月の夜。
今朝も、澄んだ空気がとても気持ちの良い朝。
美しいまんまるの月が出でて、
綺麗な色の朝陽が昇る。
なんとまぁ、素敵なこと。


次の満月は、十五夜お月さん。
そう、土祭・ヒジサイの千秋楽。
その月がみられる頃には、
土祭・ヒジサイを通じて
またすばらしい出会いがたくさんあるだろう。
そんなことを、まんまるお月さんに
ただただ願った。

2009年8月11日火曜日

Maison de Polly・・・パリから届いたエプロン














嬉しい。フランス・パリから素敵な荷物が届いた。
なぜ、フランス・パリから?何が?

本屋さんでみかけられ、ご存知の方も
いらっしゃるかと思うのですが、
文化出版局より出版されている
博子・ル・トイックさん著
「パリから届いたエプロン」
という素敵な本がある。
博子・ル・トイック・・・博子??ということは
日本人の方なんだな・・とか、
とても丁寧で繊細な仕事だな・・
美しい素材に対する、愛情たっぷりの
素晴らしい作品ばかりだな・・・
と私も手にしていた。
ひょんなことがきっかけで、その著者
博子・ル・トイックさんとご縁ができ
博子さんがスターネットのために
作って下さるものを、扱わせてもらえる事に。
そして、めでたく初めて、
パリからエプロンが届いた、というわけだ。
まさに本のタイトルどおり
「パリから届いたエプロン」

博子さんは、フランス人のご主人とご結婚され、
以来、長くフランスに住まわれている。
まだ、残念ながら直接にお会いする事は
できていないのだけれど、
本当にいつも楽しくお話をしてくださる。
博子さんのお話の印象からは
とてもお茶目でチャーミング。
しかも知的で、繊細で、凛とした
本当に本当に素敵な女性。
いつかお会いできることを今から楽しみにしている。

「Maison de Polly ・・・For STARNET」
今回、届いたエプロンは、7点。
足を運んだことのない益子・スターネットを
私とのぎこちなく、つたないやり取りの中から、
精一杯にスターネットを想像・イメージして、
仕上げて届けてくださったのだけれども
それらが、わたしのイメージ通りの
「博子さんそのもの」だったから、
本当に嬉しかった。

博子さんは、パリに住んでいて、
おでかけコースもほとんど決まっているという。
その、散歩道の途中にある
顔なじみの生地屋さんや付属屋さん、
マーケットで素敵な布やレースなどを見つけ出す。

ブロカントといわれる、週末などにフランスの
あちこちで開かれているプチ蚤の市のようなマーケットで
アンティークの生地はもちろん、
アンティークとまでは時を経ていなくとも味わい深い
稀少な、状態の良い布や付属を上手に、探し出す。
その眼力は、まさに目利き。
目利きと言われる玄人さんに選んでもらえれる
布やレースは、幸せ。
凛とした姿に、変身し、命が与えられる。吹きこまれる。

そして、布もレースも、リボンも、
ほとんどどこも無駄に捨てられることはなく、
大事に大事に使われる。

今回、博子さんが届けてくれたエプロンにも
稀少なものを本当に大切に大切に
無駄にすることなく、と、その精神が
細部に、随所に、そして、ひそかに隠れていて、
とても素敵。

全体を見せていない上の数枚の写真も
どうしても、丁寧な細部にわたる心配りに
目がいくからか? アップばかり。
・・・トテモイジワル?!
何がそんなに素敵かって?
とにかく、お店で観てもらいたい。
手にとってもらいたい。着てみてほしい。

今回届けて下さったエプロンの生地は
アンティークとまではいかないけれども
その分、強くて状態のとても良いものばかり。
ベージュ色の生地に、紺とワイン色のシックな
ストライプのエプロン。
脇のポッケの上のワインレッドの生地で
補強を兼ねて、アクセントに。
その糸始末も、気づかないほどにさりげなく、
可愛いステッチ。
背中のかさなりの部分、しかも裏地の見えない所。
動いたときにだけ、同じワインレッドの
パイピングがチラッとのぞく。
あらま、素敵!

白いレースのロングドレスタイプのエプロンは
とても清楚な印象。
大きく胸にアンティークレースを用いたシンプルなタイプ。
でも、よく観ると、裏地の折り返しには、
アンティークのレースでパイピング。
裏地のポッケには、花がたのレースでチャーミングに補強。
可愛い!

白いピケのエプロンは、今ではとても貴重な・・・・・・
・・と、細かい説明をしているときりがない。
だから、観に来てほしい!

少し乱暴だけど、わたしの下手な説明ではなく
やっぱり、手にして、見てもらいたい。
これから、秋に向け、またチクチク丁寧に
愛情たっぷりの博子さんならではの
アイテムを、お願いもしている。
いまから待ち遠しくて仕方がない。
素敵な人が作る素敵なもの。
それが、届いた事も、もちろん嬉しい。
だけど、そのことよりも、
そのきっかけである
素敵な出会いに、カンシャする。
そのご縁が、何より嬉しい。

また、素敵な仲間と出会えたことに、
パリからの素敵な荷物に、
本当に嬉しくなって、カンシャした。
そんな、夏の一日。

2009年8月8日土曜日

むずかしいけど、たのしい






お休みの2日目。
今日は、土祭の土人形作り。 朝9時集合。
土人形作りの親方・KINTAさんの指導のもと
人形作り開始。
土人形。そう、土でできた人形。
土錬機に粘土を入れる。
ニョロニョロ出てくる、筒状の粘土を
30cmくらいにカット。
あとは、思いのまま、手のむくままに
人形作り・・・とは、なかなか思うようにいかず。

KINTAさんは、15秒で1体。
チョチョイのチョイ!
さすが!!

出来上がる人形は、
作る人によって、全く違って、個性がでる。
みんなそれぞれに特徴のある
分身が出来あがる。
作るも作るも思うようには行かず
むずかしい。
でも、たのしい。

KINTAさんの明るい笑い声と、真剣な姿勢。
コノミさんとミユキさんのさりげなく温かい、
細やかな気遣いと、とても楽しい空気。
文星芸大のゲンキな学生さんたちのお手伝い。
参加させてもらって、楽しい一日でした。
ありがとうございました!


目標は3000体。
私たち、「チーム・スターネット」の一日の総数、
100体は超えたかな?
はてさて、終了後、この100体の行方は??
KINTAさんが既に1000体を超える分身を
仕上げてくれてはいるものの
まだ、目標3000には届かず、のよう。
町の小中学生、一般の方々へも土人形作りへの
参加を募っています。

明日も、益子町の城内坂・土空間で開催されます。
きっと、あなたにしか作れない「分身」が出来るはず。

みなさんも、楽しくゲンキになれる会場に、
土人形作りに、ぜひぜひ足をお運びください。

2009年8月3日月曜日

はかなくうつくしい


今年も、咲いた。
それはそれは、とても馨しく薫り高く、
月の美しい夜に咲く花。
一年で一夜限りの美しい姿を、
今年も。

星が大事に育てている、月下美人。
今年も美しく凛とした姿で花をつけた。
花が開いている間に、焼酎につけて
お酒をつくることもある。
花が開いている間に漬け込まないと
美味しいものには、仕上がらない。

でも、そんな事は、できない。
美しすぎて。
一年に、本当に一夜しか、花開かない
その姿を、切り取ってしまうなんて、
残酷。
ああ、人ってひどい!と、いろんな矛盾に
感動も、思わず嫌な感じに
転じ、広がりそうになるが、
ダメダメ。
そんな場合では、ない。

だって、月下美人は
そんな事を望んではいない。
世の中の、いろんな事は・・
そんな事は、どうでもいいのだ。
そうだ、そうだ。
一年で一晩、その時だけに
ただただ、花を咲かせるのだ。
凛として素敵に。

その日の夜は、あの凛とした姿と薫りを
思い出しながら眠りにつく。
本当に、ああ、幸せ。

これも、一年で一日の、
この季節のおたのしみ。
また、来年。
はかないキオクのように、
写真がかなりピンボケ。
失敬、失敬。

2009年7月14日火曜日

暑い夏にそなえて・・







梅雨の終わり頃の、蜩が鳴き始める
この時期。
私のお休みの一日は、やる事がある。


いつも色々お世話になっている
入野さんが電話をくれる。
「赤紫蘇あるよ」
と、毎年大量に分けてくれる。


朝からもらいに行き、そして
お昼過ぎから、赤くて綺麗な色の
紫蘇ジュース作りが始まる。


いつも大変お世話になっている大好きな方々のうち
特に暑い夏が苦手な方に
熱い夏を乗りきりましょう!と、お届けするために
大量に作る。
作業の手間は同じなので、もちろん、
お店用にも、大量に一緒につくる。

ふさふさに葉っぱをつけた立派な赤紫蘇を
まず、葉っぱだけにしてしまう。
その大量の深紅の葉を、熱いお湯の中に。
あまりの熱さにびっくりして色が抜けるみたいで
ちょっとカワイソウなくらい。
こんなに濃い色で大丈夫??というくらいに
大量に頂いた紫蘇は贅沢に使用する。


そして、酢や、レモン汁、クエン酸、なんでもいいが
酸を加えると
一瞬にして、美しいピンク色になる。
この一瞬の魔法が、大好きで
暑い日の作業も、へっちゃら。


甘さを加える事は、少しでも日持ちがするために
必要でもあるので、糖分を加え、少し煮詰める。
個人的にも黒糖を使うので、ピンク色のジュースが
少し、濃い色になる。
私は、このローズピンクが、白いお砂糖で作った
通常の紫蘇ジュースのショッキングピンクよりも
やっぱり、安心できるし、色も好みで大好きだ。

うん!!
今年も美味しく出来た!!

もちろん、お湯の熱さに驚いた大量の葉っぱも
捨てたりはしない。
少しだけ時間を置くと、また赤みが戻ってくる。
塩でもみながら大きな大きなザルに
広げ、太陽の下で、よく干して、ゆかりをつくる。

梅雨の終わりの一日を選ぶのも
紫蘇がゲンキなうちに、ゲンキを詰め込むためと
ゆかりつくりを、雨や湿気で失敗しないように。
欲張りだ。


毎年、このお休みの日が、楽しみ。
同じ時季に、同じことをして
一年に一度しか出来ない事をする。
こんなに、ありがたく、自然の恵みに感謝できる
贅沢は、ない。

アア~、アリガタヤ、アリガタヤ。
これで、暑い暑い夏も、へっちゃら。

2009年7月2日木曜日

海は広くて、大きくて







今日はお休み。
第1木曜、金曜は、連休。
お天気は、あいにくの小雨模様。
でも、みんなで北茨城へ。

岡倉天心が晩年すごした海
五浦海岸。
海のとおいとおい、先には、
アメリカ?

車でのお出かけと、海が大好きな
星の愛犬・マリちゃんも一緒。
雨が止んで、浜辺で遊ぶマリ。
大好きな海が目の前。
ご満悦。
馬場が私のカメラを調整しながら、
幸せそうなマリの写真を。

綺麗な空気と、温かい人たち。
美味しいお魚、大好きな人たち。
ああ、たのしかった。
しあわせしあわせ。
今日出会った温かい人たちからの
頂き物などで、夕食は宴会のよう。
今日の出会いや、時間を、みんなで
思い出しながら、楽しみながら
美味しく頂く。
和子さん、ご馳走様でした!

ああ、おいしかった。
しあわせしあわせ。

今日の夜は、久しぶりに大好きな映画を
夜な夜な観ようと思っていたが
これ以上、欲張るのは、良くない。
楽しい一日も、満腹すぎると
台無しになっちゃう。
波の音を耳にして、
静かに眠るとしよう。

とにもかくにも、
ああ、しあわせ。

さぼり虫の2週間











なかなか、更新をできないままに
2週間があっという間に過ぎてしまった。
このところ、多忙に隠れ、怠惰になっているさぼり虫。
反省も半分、この前の更新からも、
なかなかに濃厚な2週間だった気がする。


もうすぐ2週間になるのだな・・。
コウさんの展示は、KINTAさんとコウさんの
合作の帽子作りで、無事閉幕!
2人の師弟関係、信頼関係を近くでみられて
それはそれは楽しかった。
コウさん、そしてKINTAさん。
有難うございました。
そんな展示の最終日から。
KINTAさんが、朝から自分の頭サイズに
木型を削り、昼過ぎに到着。
ペタペタと革を張り合わせ、帽子が出来上がってゆく。
「ここはもう1枚、革を貼って補強しておいたほうがいい」
コウさんのアドバイスで、
またKINTAさんが革を手にする。
それをコウさんがミシンでダダダ・・・


KINTAさんが作った帽子は、
やはりKINTAさんの色がでるから面白い。
出来上がりが見えてきたころ、馬場が会場に。
「裏に気持ちいい布を張ったら、もっと快適」
そんな一声で
「はっちゃん!布!布!!」
手紡ぎ手織りの、気持ちよい布を持参。
2人の思いもよらぬ、作り方に
私も、そして馬場もびっくり。

「ほら出来上がり!快適快適!!」
あっという間に、完成。

このように、毎日、何かができあがり
いろんな人が集ってくれた。
コウさんの展示中は、本当に
毎日楽しく過させてもらった。
そんな日々のことが、
遠くでも話題になっていたみたい。
よきうわさは、うれしいかぎり。

コウさんの展示が終わって、
日常に戻ったある日。
東京にいる、作り手の方々に会いに出かけた。

DOOR AND BOOKの戸本姉妹に会いに
小金井のアトリエに。

今野安健さんと田鶴濱守人さんの
展覧会初日にあわせ、西荻窪の魯山へ。

途中、編集者の二宮さんとも
楽しく、いろんなお話ができた。

そして、帰りには
銀座・松屋にて恒例の催事出展中の
エフスタイルの2人に会いに。
帰り際には、偶然にも、グッドタイミング!
アノニマスタジオの丹治奥様にも会えた。

ほんとうにいつも「欲張りに」いろんなところへ
でかけ、仲間のみんなのところをめぐる。
今回も欲張りになってしまった。
ほんとうに、欲張りに回るので、
バタバタバタバタ。
でも、みんなに会えて、ゲンキをもらって
自分のやるべき事も確かめられる。
本当に有難い。


いつも、みなさまには、
益子に来てもらうばかり。
私は個人的には、かなりの出不精なので
ほんとに、たまにしか出ず
驚かれるくらいなのだけど
こちらから、みんなに会いに出かけると
やっぱり「足を運ぶ」という事の、
大切さも痛感。
そして、出不精の自分に反省もする。

今は、メイルで殆どの用件は足りてしまう。
でも、そこに生の声や、共に感じる時間や
空気は、ない。

「大事なのはリアルなコミュニケーション」
と、いつも馬場には言われる。
出来るだけメイルを使わず、
生の時間で、やり取りするようにと
言われるのだけれど
会いに行く、というのは、
時間の共有、その目的が大きい。
そのためだけに、といってもいい。

ただ、会えるだけで、時間を共にするだけで
解決する事が、たくさんある。


今回も、いろんな事を教えられた。
ジワジワジワジワと
いろんな事が伝わっていて
ジワジワジワジワと
みんな、みんながつながっている。


ジワジワと、急速に。

2009年6月17日水曜日

きょうもできました!!







今日も楽しい、一日だった。

実は、わたし、先日より展覧会開催中は
ARK2階のギャラリー遊星社の担当に。
現在は、曽田耕さんの靴鞄展を開催中。
いままで下のお店を主に担当していたので、
展覧会は慣れない仕事だけど
コウさんの助けもあって、
連日、楽しく過させてもらっている。
そんな今回の会期も折り返し地点に。

楽しい日々が過ぎるのは、いつにもまして
あっというまだ。


東京・浅草で製作をしているコウさんは、
何から何まで、全部一人で製作している。
1分1秒も貴重な時間。
東京で、たとえ近くにいても、会うことも
なかなか難しいコウさん。
コウさんのあいた時間をもらえる人はラッキー!
なかなか、至難の業なのである。
この期間中、ここに来れば
コウさんに会えるとあって、
コウさんの作品をご愛好くださるお客さま以外にも
連日、友人知人の方々も、代わる代わる来訪。
皆さん遠くまで足を運んでくださり有難い。
初めてコウさんの作品を目にし、
手にとってくださるお客さまも、
とても興味をもってくれる。
ミシンを踏んだり、革を切ったり貼ったり
ハサミをジョキジョキ・・
作業をすすめるコウさんとのお話もはずむ。


友人、知人の方々にも、作り方を
丁寧に説明してくれて、相手の
・・・???・・・
と曇った顔をみると
説明するより、早くて簡単!と
またまた、ミシンを踏んだり、
カナヅチ片手に実演してくれるコウさん。
・・・ああ!なるほど!!・・・
と、みんなニッコリ。

そんなみんなの楽しそうな笑顔を見れるだけで
私も、嬉しい。
コウさん、鞄が少なくなってきましたね。
コウさん、靴もサイズがなくなっちゃったね。
と、お願いしようと思っていたら、
「できたよ」
「あら!すてき!」


だれもいなくなっても、窓際の明るいところで、
連日、鞄に靴にと日々、製作。
新しいものを足してくれる。

今日も、そんないつものように過していたとき、
コウさんのお姉さんがお友達と、東京から。
弟・コウさんの説明を聞きながら、
窓際の作業場がワークショップ会場に早代わり。
コウ先生の説明のもと、お姉さんが
裁ち落としの革をペタペタ張り合わせ
鞄を作り始めた。
とても楽しそう。
あっというまに、完成!
次は、どんなのが完成するのかな。
毎日、楽しみでしかたがない。


明日もまた。
きっと、すてき。

2009年6月14日日曜日

あっというまの2週間




前回の日記から、あっという間に時間がすぎた。
その間も、いろんな出会いがあり、
新しい仲間も。
もう少し、日々に余裕をもって、
そんな仲間のことを、少しでもここで紹介したいと
反省。


昨日から、曽田耕さんの展示も始まった。
お店に立つようになってからは
コウさんとお店との窓口をしている。
もう、何年になるのかな・・
コウさんとは、お互いに一番やりやすい方法を
いつも話しながら、相互にとって
少しでもストレスが生じない方法を探している。
それは、大人気の作家さんであるコウさんの
窓口として、私が一番やるべきこと。
ストレスなく作ってもらうことが、
お客さまにとって、結果一番いいお届け方法になる。


コウさんは、曲がったことの嫌いな
一本の筋の通った男気のある人。
自分の思いも、思ったとおりに話してくれるので
やりやすいし、ありがたい。
構造、作業効率、そのつくり方、
物を創るときにも、何事にも納得して
それを自分の中に一番の状態になるまで、
納得ゆくまで、考える。
作品の自由さも、そんな深さがあるから
成立している。
あの個性あふれる作品は、実は、
かなりきめ細やかな組み立ての中から
生まれている
コウさんにしかできない仕事。
今年の展示は、コウさんのそんな一面を
少しでもお客さまにもみてもらいたくって
会場での、作品制作をお願いした。
コウさんも、快く引き受けてくれた。

コウさんの作る姿に、お客さまも皆、
興味津々。
自然とお客さまとお話が始まり、
距離が縮まる。
隣で見ていて、とてもいいなと、
うれしくなる。

トンカントンカントンカンカン
会場で聞こえる、製作の音が
楽しく、心地よく響いている。
明日は何を作ってくれるかな。

2009年6月5日金曜日

もりだくさんの一週間・その1







今週はいつにもまして、あっという間に
めまぐるしく過ぎた一週間。
いろんな出来事が、どれもこれも
忘れられないほどに、ビビッドに心に響く。
なんだか、いろいろに感動した一週間。

まず、お休みの金曜日。
益子の自然・生態系に詳しい
陶芸家の若杉集さんの案内で、
スタッフみんなと共に、益子の山へ入る。
この山は、日本で生息できる
植物、生物の南北限。共存する、交わる場所。
栃木でもとても珍しいだけではなく
日本でも、益子だけ、しかもそこだけに
生息する本当に珍しい貴重な植生をもつ。

益子の里山の恵み。
益子という場所が、植生物の生態系を語る上で
学術的にも本当に奥深い場所だということを
改めて知る。

歩きながら、自然のもつ力や豊かさ、恵みに感動する。
だけど、それよりも、問題視されている地球規模での
温暖化の問題が、こんなに身近に。
そして、この山の今後。これからのここ、地球のこと。
いろいろ考えさせられた。
この一日のことは、もう少し自分の中で
噛み砕いて、そして、ゆっくり考えてゆきたいと思う。

自分の住まう、手に届く、身近にある自然のことを
こんなにまでも、まったく知らずに過していたと
改めて思い、損をしていた気がしながらも
今後は、それを知って山を歩けることに
カンシャして、心が躍った。

草花、木々、とても詳しく、わかりやすく
楽しく案内くださった若杉さん。
そしてもう一人のガイドの阿久津さん。
本当に有難うございました。
山の澄んだ空気と、風と唄う鳥の声
深くて力強い緑の大木に、ゲンキをもらう。
心も体も充実した、大満足の一日。
そして、その次の土曜日も、
特別な夜。
魂がしびれるような、唄声と
心が澄わたる、ピアノの音色・・・・

続きは、また。

2009年5月28日木曜日

よくばりな、赤い宝石
















今朝は、仕事の前に、ひと仕事。
みんなでイチゴ採り。
綺麗で甘くて香り豊かな、赤い宝石は
みんな大好き。
やる気満々、気合十分。


実は、今年キッチンで使わせてもらったイチゴは、
この時季、皆様に楽しみにしてもらっている
山崎さんのイチゴではなかった。
残念ながら、この春は、山崎さんの甘い甘いイチゴが
届かなかった。


例年、露地で育てる山崎さんのイチゴは
早い時期に育つハウスのイチゴより、
梅雨の悪天候の影響を受けやすい。
昨年の梅雨時は、雨が多く寒い日が続いた。
そんなお天気のお陰で、今年は不作で、
楽しみにしてくださっていたお客さまには
本当に申し訳なかったのですが
これも、自然の摂理と、諦めるしかない。


だけど、マイナスは悪い事ばかりではない。
それによって、また新たな若い人との
関係が芽生えた。

お店から車で10分もかからない「七井・なない」と
いうところで、甘い甘いイチゴ・とちおとめを
愛情をたっぷり込めて、育てている向田さん。
まだ若く、優しい笑顔と、まっすぐな目と、
きちんと正しい姿勢が、彼の取り組む姿勢を
物語っているかのよう。

彼が育てた大きく甘いイチゴは、
キッチンでケーキにアイスにジャムにと姿を変えて、
お客さまに楽しんでいただいている。

しかし、残念ながら、甘くて美味しいイチゴも
もうそろそろ、終わり。
でも、それは、もうすぐ梅雨入りし、
その後のさわやかな夏がもうすぐそこだよ
という自然からのメッセージ。

向田さんから、
キッチンのスウィーツ担当のマイちゃんが
今年の最後のイチゴを採りにきませんか?と
声をかけて頂いた。

「ハチさんも行かない?」
「イク!!イク!喜んで!!!」
マイちゃんと、ダイちゃん、ミオちゃん、
丁度、いま、奈良から遊びに来ている母も一緒に。

まだまだ甘い甘い大きく綺麗な粒のイチゴ。
しっかりした味と、程よい酸味が
甘さを引き立ててくれる小粒のイチゴ。
みんなイチゴは大好き。
驚くほどに、欲張りに摘み取って。
大収穫!
採りに行けなかった仲間の分も。

この春の最後の最後のこの時季を
艶やかな赤い宝石を、甘くて酸っぱい、
真っ赤なジャムにして、閉じ込めて。
本当に、贅沢で、有難いこと。


サクラの咲き始めの頃。
大きな大きな粒のイチゴを、馬場が頂いたことが
きっかけで始まったひょんなご縁。
この関係が、来年には、もっと大きく
もっともっと鮮やかに
薫り豊かな関係に、熟成してゆければ
嬉しいな。

そんな思いを詰め込んで今晩、これからジャムづくり。

・・・ああ、いい薫り。

2009年5月24日日曜日

ぜいたくなおさんぽ
























キイチゴ、エゴノハナ、コアジサイ
ヤブレガサ、オガワノセセラギ
サシコムヒカリ
色づき、実をつけ
咲きほころび・・・

あっちにもこっちにも
・・うっとり。


ね、マリちゃん。