2009年4月27日月曜日

遠くて近く、そして、大きく







土曜日。
もう少しで、陶器市が始まる。

続々と、作家さんが品物を届けてくれる。
どの作家さんも、このときにあわせて、
がんばってがんばって作ってくれる。
かなり、無理をお願いすることもある。

先日、はじめてきてくれた、作家さんも
せっせとせっせと作って届けてくれた。
とても、独特な仕事。
どれもこれも、その人らしくって、大好きだ。
また、ゆっくりと、その方、その作品についても
ご紹介したいと思うが、ひとまず先に
陶器市に店頭にならぶ、品々を
手に取り、触れて、感じてほしい。

今日、届いた品々も、どれもこれも
そんな思いを強く強く、感じて、嬉しくなる。
遠くの作家さん、近くの職人さん、
みんなが一生懸命作ってくれたものが、
続々と。

そして、数々の納品に混じって、
大好きな、京都の喫茶李青の鄭さんから
春を感じる京都の和菓子と、
韓国のゴマのお菓子のおまけつきで
初めての納品もしていただく。
鄭さんのことも、また別の機会に
もっときちんとこの場でお話したい。
すてきなすてきな・・・なんて
私が、そんな事をいうのもおこがましいほどに
温かく、愛情あふれる、すてきなすてきな女性。
大好き。


今回届けていただいたのは、韓国匙、スッカラ。
鄭さんのお店で使っているものと同じ匙。
韓国で昔から一般的に使われた、真鍮のスプーン。
鄭さんが扱っているその匙を作っている方は、人間国宝。
一つ一つの丁寧な美しい、職人技。
私も鄭さんのところで求めたそれを、毎日使っている。
使い込むほどに、一つ一つ違った、味わい深い物になる。
大好きな人たちの紹介してくれる
信頼のおける大好きなものを
ここでも紹介させていただける事に
ほんとうに、嬉しく思う。

美しく繊細なお菓子にも、職人の技を感じながら
それを選んでくれる、その優しくも厳しい眼に
背筋が伸びる。
そんな、尊敬できる、信頼できる眼を持った
とても大きな人たちが、まわりにいっぱいいてくれる。

何が良いもので、何が素晴らしいのかを
みなさんそれぞれに、標してくださる。
わたしも、少しずつだけど、
それを感じて、それをなぞる。
そして、まねる。

そんな遠い遠い先の道へと、
道しるべとなり、こんなに近くにいて下さること。
いつも、有難いと思っている。
心から。

2009年4月24日金曜日

少しずつ、少しずつ










今日は金曜日、お休み。


朝、山へ行くとき、メメコにご挨拶。
少しずつ、少しずつ、おいしそうに草を食べて、
掃除をしてくれている。

午前中、またまたせっせと掃除と、洗濯。
もうすぐ、春の陶器市が始まる。
始まると、ドトウノヒビ・・・
ゆっくり、じっくり、掃除と洗濯ができなくなる。
だから、今日は貴重な一日。
雨が降らなくて、よかった。

お昼過ぎてからは、馬場事務所のお引越しの
お手伝い。
お引越しといっても、ストア2階ともとの場所、
両方を使えるようにするためで
たいそうなものではない。

少しずつ、少しずつ、
その物が、あるべきその場所へ。
少しずつ、少しずつ。
1mmも妥協せず、あるべきところへ。

お引越しのお手伝いが終わって、
馬場にならって、心を入れ替え、
私もお庭の草むしり。
少しずつ、少しずつ・・・
明日からも、毎日、少しずつ。

そのあと、本格的に衣替え。
みんなに驚かれるほどの寒がりの私。
毎年、陶器市の前の休日に
お部屋の片付けをしながら
秋冬物と、春夏物との総入れ替え。

あまりに散らかりすぎ!
少しずつ、少しずつ、
・・というわけには、いかないな。

せっせせっせと。

2009年4月23日木曜日

リンク








朝のお散歩。
今日はどんな一日になるのかな。
すてきな笑顔にあえるといいな。


一人卸問屋の日野明子さんと、馬場と
楽しい時間を過ごす。
人がつながり、また人をつなげる。
日野さんは、自分の足で歩いている。
日本中、どこまでも、人と人をつなげるために。
あなたと私をつなげるために。

つなげる。
つながる。

いろんな人がつながっていて
いろんな世界もつながっている。
必然のつながりは、どこまで。
ひかり、かがやき、キラキラとして
これから、どんなふうに人がつながり
世界はどんなふうにつながるのだろう。


ワクワク。




チューニング







本日、快晴。

久しぶりにハクもノアも一緒にお散歩。
みんなでお散歩に行くのは楽しい。
愛犬たちも、大喜び。楽しそう。


今日は、馬場が私のカメラを初めて使って
「慣れないから、うまくいかないな~」
といいながら、新緑を撮影。


馬場は、このところいつにもまして忙しくしている。
初秋に益子で行われるイベントの
プロデュースを任されて、来客、来客、また来客・・
連日、大忙しだが、でも、そんな時こそ
愛犬ハクとの朝夕の散歩が
貴重な、貴重なチューニング時間。

自然に触れる事で、気持ちをリセットして、
心もからだも、リフレッシュ。
ゼロになる。無にする。
そして、前に進む。次に向かう。


「ハチ、ヨドマナイコトが何より大事」
馬場はいつもそう言ってくれる。


だから、明日もお散歩。

2009年4月22日水曜日

虹よりも深い、虹







今日は曇り、夕方からの雨。
お店に深い深い、虹のようにカラフルな色が届いた。
届けてくれたのは、マキマロさん。

マキマロさんは自分たちの周りにある草木や、
自然の恵みを頂いて、絵の具のように色を創り、
色を重ねる。
今回は色とりどりのパンツにスカーフ、そしてバッグ。
たくさんたくさん届けてくれた。

マキマロさんとは、数ヶ月前に初めてお会いした。
西村昌広さんと、麻記さん、ご夫婦。
奥さまのマキさんと、旦那さまのマロさん。
それで、「マキマロ」
主に、奥さまのマキさんが染めた布などを
旦那さまのマロさんがミシンでダダダ・・・

初めてお会いしたときのおふたりの
まっすぐなキラキラした瞳と、
自分たちの世界をしっかり持っていたことが
とにかく、印象的だった。
そのあとすぐ、マキマロご家族はメキシコを中心に
南米を巡る数ヶ月の旅に出た。
古代から続く、染めや織を手に触れ、学び、
自分たちへ異血を注入し、あらたな世界を生み出すため。
楽しく充実した旅から、先日帰国。
素晴らしいものや、人たちと出会えたのが、
話をしなくても伝わってきた。
以前よりもイキイキしていて、キラキラしていた。
自分たちの進む道がますます明確になり、
このままで、間違いないんだ。突き進もう。
と、確かめられたのだろう。
馬場と共に、お土産話をうかがって、
わたしも、すごく、ゲンキをもらった。
「わたしたちは、草木染をしているけれど、
本来の「草木染」というイメージを覆したい。
ただ、自分たちは色が好きで、
自分たちの好みの色をだせるから、
いろんな色を出したいから、草木を使っているだけ」
マキさんの強いまなざしが心に響く。
自分たちの好きな世界が、そこにある。
そんなひとたちと、共にいられることがただただ嬉しい。

お庭で採れたハッサクでつくってくれた
マキさんお手製のマーマレードと
グァテマラの織の先生がつくった
手作りチョコを手土産に。
それらも、とってもとっても、可愛く、おいしい。
でも、ただただおいしいだけではない。
優しく、強い。
そこには、彼女の、二人の世界が。
とってもマキマロさんらしくって。
だから、おいしい。


心がよろこんだ、雨の夕方。

2009年4月18日土曜日

ひさしぶりのおでかけ





お休みの金曜日。あいにくのお天気。そして、少し肌寒い。
今日は、久しぶりに都会へおでかけ。
お弁当に朝からサンドウィッチを作る。


お休みもめったに益子から出ない。
何か理由をつくらないと、自分から東京までは出かけない。
休日はここで、ただただゆっくりのんびり、
本を読んだり、繕ったり、好きな映画をみたりしているのが
とても平和で幸せなのだ。
でも、たまに東京には出かけないと、とも思っている。
それは、東京にも大好きな人たちがいっぱいいて
益子に、お店に来てもらうばかりだけど、
こちらからも時々会いに行きたいと、強く思う。


今日の目的地は、浅草、谷中。
浅草には靴作家の曽田耕さんの工房がある。
大人気のコウさんの作品。
一枚の革から思いもよらぬアイデアで作られた靴、鞄。
裁ち落としの残革を、思いのままに、気の向くままに、
つなぎ合わせて組み合わせた、カラフルで個性豊かな靴、鞄。

展覧会や常設の商品仕入れへの打ち合わせを口実に
時々、コウさんの工房にお邪魔し、 楽しい時間を過ごさせて頂いている。
今回は、6月に控えた展覧会の打ち合わせ。
良い展示にしたい。それは、作家さんも我々も当然。
楽しい展示にしたい。すべてがハッピーになるような。
今回も、コウさんに楽しんでもらいたいと、強く思う。
そのための準備。

コウさんと、奥様と、3人でいろんなお話をして、
おいしいお茶とおやつも頂戴し、しあわせ。
ごちそうさまでした!
展覧会もすごく、面白い時間になりそうな予感。
コウさん、楽しい時間になりそうですね!
楽しんで作ってくださいね!!
温かく楽しいひと時に後ろ髪を引かれながら
「お邪魔しました~」


その後、バスで谷中まで。
谷中には、靴製造nakamuraさんのお店がある。
靴製造nakamura とは、もともと登山靴メーカーに
お勤めされていたナカムラご夫妻が、
最初から最後まで自分たちでミシンを踏んで作っていて、
仕事への責任感と、その真摯な取り組みは
本当に力強く、頼りになる職人さんだ。
シンプルで、カジュアルだけど洗練されたタフで履きこめる靴。
そして、質実剛健という言葉が浮かぶ、使い込むほどに
力強さが増し、味わい深くなる、この上なくシンプルな鞄。
谷中のお店は、いつも奥様の民さんがお店番をしている。
お店でミシンを踏みながら、実に気持ちの良い接客をしてくれる。
こんなに気持ちの良い接客・・・
何がそんなに気持ちがよいのか、と考えた事がある。
それは、自分たちが作っている物への、プライドはもちろん
責任に対して、惜しみがない。
素晴らしいと、こうありたいと、本当に、いつも、頭が下がる。

今夜も夕食を共に。お仕事を超えていろいろお話。
笑って食べて笑って笑って。
民さんとも、いつも本当に楽しい時間を過ごさせてもらう。
ありがとうね、民さん。
また、テンペ食べようね。

益子に戻って、お店に立って。
コウさんとnakamuraさんの作った物をみる。

楽しい時間が、そこにある。
素敵な笑顔を、思い出す。


2009年4月16日木曜日

カエルの唄が、聴こえてくるよ・・・











この数日前から、蛙が夜な夜な
ゲロゲロゲロゲログワァッグワッグァと
輪唱をはじめた。
その唄は毎年、だいたい同じ日から始まる。

最初の数日は、聞きなれない合唱を聴く喜びと
いつものようにただただ静寂の中で
眠れない事に体が不慣れな感じ。
この時季は、いつも少し寝不足。

でも、やっぱり、この唄は嬉しくなる。
蛙の唄が聴こえてくるということは、
田んぼに水が引かれることへの、
有難いお知らせでもある。


というわけで、今朝の散歩は
いつものコースを変更し
田んぼのあぜ道を歩く事にした。
山の緑の香り豊かな美味しい空気とは、
またひとあじ違う。


ナノハナ、ノビル、ウコギにヨモギ、タンポポ・・・
ナノハナはおひたしに、ノビルはテンプラに
ウコギはごはんに・・・
もう少ししたら、フキも美味しくなる。


キッチンに食材として届けられる
毎日の季節の知らせは
こうして朝に採取することが、とても多い。


ウコギごはんのおにぎり
とても美味しいかったな。

2009年4月15日水曜日

ツヤツヤ











昨夜は久しぶりの雨。いや、大雨。
朝まで続くという予報はハズレ。 雨が空気の大掃除。
朝起きてカーテンを開けると、
驚くほどに眩しい朝陽が差込み、心躍らせ朝のお散歩。
星の愛犬、マリアも大喜び。
坂を上るとヤギのメメコも上機嫌。
森の入り口で、昨夜楽しく食卓を囲んだ
尚子さんを発見。
「おはようございます!」
「とっても気持ちよくっていい香りの朝だね」
雨露を朝陽がクリスタルのように照らし、
光りあふれる益子の森へ。

尚子さんとは、そう、スターネットを、
スターネットスタッフの日常を、
そして我々を支えてくれる大切な仲間を
温かく透明感あふれる言葉で紹介してくれた
「ひかりのはこ」の著者、渡辺尚子さん。

尚子さんは、私がここに来たばかりの頃
一番最初に近しくしてくれた、私のお姉さん。
優しい気持ちと、素敵な笑顔を届けてくれる
とても素敵な、大好きな人。

森の名案内人、星のガイドで森をすすむ。
新緑を照らす朝陽が眩しく、昨夜の雨が艶やかに輝く。
「尚子ちゃん!みて!野生のシュンラン」
「この松葉も艶々!!すごく綺麗!!」
「・・・・艶々って、いいね」
少し上手に唄えるようになった、ウグイスの唄。
これ以上綺麗な青はないっていうくらい、澄みわたる青空。
山の遠く向こうに見える、雲に浮かぶ男体山。
花が散って紅くお色直しをしたサクラ。
そのすぐ後から、新緑の黄緑色がサクラを綺麗にエスコート。
「はい、尚子ちゃん。おうちに帰って食べて。
テンプラが面倒ならフライパンでサッと!」
星が、いま一番美味しいタラの芽を手渡す。
尚子さんの嬉しそうな笑顔もキラキラ、ツヤツヤ。

帰りには会えなかったけど、今朝の艶やかさが
忘れられず、きっと、またすぐに来てくれるはず。
また、一緒にお散歩しようね。尚子さん。


みんなにも、今朝の艶々が伝わるといいな。




2009年4月14日火曜日

エイリアン出没



今年もこの季節がやってきました。
近くに住むカモちゃんのおうちに
毎年、現れるエイリアンの群生。


今日は、朝のお散歩のあと
緑色したエイリアンを捕獲しに、
カモちゃん宅へお邪魔する。

その後、カモちゃんと、捕獲した
エイリアンを料理し、お庭で朝食。
「いただきま~す」


すごい勢いで大きくなるそのエイリアンの
正体は、コゴミ。
てんぷらやおひたしに。
すこし粘りがあって、ほんのり苦くて、おいしい。


そして、夜には大好きなお姉ちゃん尚子さんが。
カモちゃんと捕獲したエイリアンも 食卓に。
たのしいたのしいひと時。


毎日、毎日、自然の恵みがすぐそこに。
そして、大好きな人たちが、いっぱい。
とても、幸せ。

2009年4月12日日曜日

サイタサイタ・・・


今朝も朝から、お散歩。
草木の芽吹きでゲンキを頂戴。

あっちもこっちも
大きく葉をつけ
つぼみもふくらみ
花も咲き始め・・・
あっちもこっちも
いそがしいそがし。


サクラ吹雪をみながらの
カフェでのお茶が、
きっとおいしい。

はたらく私はそれはかなわず。
だから、朝から、
お庭でコーヒー。

2009年4月10日金曜日

お花見朝食








暖かく、穏やかで、静かな朝。
今日は金曜日。お店はお休み。
今朝は楽しみにしていたお花見朝食。


益子の森の広場のサクラに 囲まれ
近くに住むカモちゃんと、トモちゃんと
お散歩中のハクちゃんも参加。
朝の陽の光も、空気も透き通り
それだけでも、おいしい。
鳥があちらこちらでお話してくれ
欲張りなほどによく食べ、よく笑い。
おいしいおいしい、朝ごはん。

サクラが咲き散る毎年のこのころ。
本格的な春の到来と共に
この時季のお休みの日は
せっせせっせと衣替え。
お昼までにも、そして、お昼からも
とにかくせっせとお洗濯。
毎年の衣替えのこの季節は
頑張ったら頑張っただけ
夏に、秋に、 ご褒美がいっぱい。


お昼から、益子のサクラ見物。
ソメイヨシノと山桜が同時に咲きほこり
美しすぎて、ため息。
薄らピンク、白いピンク、薄紅色まで・・
可愛く、美しく、優しい。
チッチッチチッチ、チュンチュンチュンチュン
鳥たちもサクラのあまりの美しさに
あっちこっちで大合唱。

家に戻って、音楽をかけたが
やめた。
さっきの鳥たちの唄が耳から離れず
静かにすごした。

お月様もまんまるで。
本当に、胸いっぱい。
とてもぜいたくな一日。

スターネットはわたしのおうち


池のほとりの、お店の前のサクラは、
わたしのおうちの前のサクラ。
毎年きれいに花をつけ、
ハルガキタ、と知らせてくれる。
サクラは、花咲くことで、
私はサクラと声を出す。

わたしがここにきて、
花咲くサクラをみるのは、 5回目。
わたしのおうちは、ここ。
毎年、この美しいサクラを独り占め。
みんなが眠りについても、美しく咲くサクラ。
陽が昇ってくる瞬間も、美しく咲くサクラ。
それはそれは澄んだ空気の中に。



今年も、ここに。
春を告げに、サクラが咲いた。
春を届けに、サクラが咲いた。