2009年12月4日金曜日

みんなで会津へ・・











日記と言うのは「日々を記す」から日記なのに・・
随分、久しぶり。
サボっている間に、今年も終わりがすぐそこまで。

毎年、この季節になると、生産者の方々や
近しい関係者の皆様と楽しく過す忘年会を行うのだが
今年は、形を変えて、バスを借りて会津へ研修。


なぜ会津?
会津・昭和村には、スターネットを支えて下さる
小林政一さんという素晴らしい仲間がいる。


小林さんは、昭和村で奥様と「美女峠」という民宿を
営まれている馬場の大切な友人。10年来のお付き合い。
ご自身で出版社を設立、本の出版を通じ
会津地方の歴史や古くから伝わる暮らしの知恵を紹介。
麻を育てる免許も取得し、麻栽培も。
苧麻(ちょま)と呼ばれる植物の繊維から作るからむし織をはじめ、
農閑期に作られるカゴ等の手仕事、
古民家の移築や保存などを通じて暮らし方の継承、
地元の農業や産業、昭和村、奥会津地方の
活性の為にご尽力されている。


スターネットRECODEの建物は会津から移築したものだが
その際にも、小林さんが中心となって下さった。
キッチンで使っている小豆や雑穀、きのこも小林さんから。
ストアに並ぶ、マタタビのかごや赤蘇のバックなども
小林さんが周辺の農家の方々との間に入って生産し、
毎年届けてくれる。



みんなで小林さんのところへ伺うのは今回が初めて。
山崎農園の山崎さんご夫妻、ひのき山農場の高田さん、
そして小麦粉やお米などをお届けくださっている上野長一さんにも
参加して頂き、益子の生産者の皆さんを小林さんを皆さんへもご紹介。
楽しい親睦会・忘年会となった。


毎年の積雪量1,5mを超す奥会津地方には険しい冬を越すため、
この地方ならではの知恵、学ぶべきことが多くある。
豊富な山の幸、きのこや山菜、お野菜などを
寒い冬に備え大事に保存。そんな方法を教えてもらう。
しかも、小林さんの奥様は料理名人。

味噌とじゃがいもとで作るモチモチした味噌団子。
きのこの卵とじ。きのこの白和え。とりごぼう蕎麦。
そして、ししたけごはんと
煮干の出汁が効いた具がたっぷりの大根汁。
沢庵と白菜のおつけもの。
時間をかけて仕込み、作ってくださった心温まる美味しいお食事。


「手を加えず、出来る限り、素材の味を大事にする」
という言葉が、スターネットでも心がけ実践していることと同じで
とても心に響いた。


美味しいお料理と、小林さんご夫妻の素敵な笑顔をいっぱい頂いて
名残惜しくも昭和村を後にする。


帰路途中には、下郷町へまわり、
国重要伝統的建造物群保存地区にも選ばれている大内宿へ。


大内は江戸初期の栃木・日光と会津若松を結ぶ
下野街道の宿場として栄えた。
今もその姿を残す、大内宿の魅力は、
なんといっても街道約500mの沿道両側に数十件立ち並ぶ
大きな茅葺の草屋根民家。
あいにくの雨だったが、それはそれで風情があって、
静かで、冬の大内宿にはぴったりだった。

大内宿の名物、「高遠そば」をいただく。
高遠そばは、長野高遠出身の会津藩主によって伝わった蕎麦。
箸の代わりにネギ一本で食べる独特な蕎麦。
ネギで蕎麦をたぐり、蕎麦を食べながら、ネギをかじる。
これがなかなか難しい。でも美味しい。

ここでの必見は、古く立派で、素朴な街道の佇まいも、もちろん。
それ以上に、観て感じて欲しいものがある。
てきぱきと、そして、さりげない気配り。
素晴らしいおもてなしをしてくれる三澤屋従業員のみなさんの接客。
見習おう・・といつも気持ち新たにする。今回もまた。

帰りのバスも、皆楽しく。
最後は佐藤初女さんの映像を観ながら益子へ。


大事な事は、丁寧に暮らすこと。
日々、無理なく、出来る事を丁寧に。
結果、それが、温かなおもてなしになる。
そんなことを感じながら、益子に到着。


出来る事を、丁寧に・・・
そうだな、それしかないな・・
今、できること・・
・・今日は何をしようかな・・・
すぐには思いあたらず。
とりあえず、目の前の、沢山のりんご。
・・・ジャムにしよう。

部屋中に大好きなシナモンの薫り。
この冬、このジャムを食べるとき、
会津での楽しい時間を思い出す。
温かな時間。優しい味。
みんなの笑顔。